基本的な考え方
当社は、「日本で一番『ありがとう』と言われる葬儀社」を生涯スローガンとして掲げ、その実践として「適切な弔い」を提供してきました。当社の考える「適切な弔い」とは、通夜・葬儀の瞬間はもちろんのこと、お客様ひとりの人生の終わりに連なるあらゆることと真摯に向き合うことで、故人様への感謝の気持ちをあらためて思い起こすことができる弔いのことを指します。「ティア」という社名も故人様と最期のお別れの場となる通夜・葬儀を通して、ご遺族の涙(ティア)を一雫でも和らげたい、という想いを込めたものです。
当社は事前・事後の関わりも含め、葬儀に関わったすべての方が自然に故人様への感謝の気持ちを伝えられるような場を作り上げていくことが、たった一度しかない最期の瞬間を託されるものとしての使命であると考えています。このような弔いをお客様に納得いただける適正価格で社会に提供し続けることが、今を生きる人々の未来、ひいてはデスケアを通じた社会貢献につながると考えています。そして、日々変化する社会情勢や多様化する価値観の中で、さまざまなお客様にとってふさわしいあり方を見つけていくことが、これからの「適切な弔い」の姿であると考え、追求していきます。
主な取り組み
グリーフサポート
グリーフは悲嘆と訳され、多くの場合は死別による悲嘆を意味します。当社では、ご遺族のグリーフに寄り添う「グリーフサポート」を通して、ご遺族一人ひとりに寄り添い、悔いが残らない別れを提供すること、ご遺族が死別の悲しみに折り合いをつけ、また前を向いて生きていくために支援することを当社の社会的使命と捉えています。
グリーフについての理解を深めるため、弔いに携わる全スタッフに対して社員教育を行っています。2024年9月期はグリーフサポート研修を計13回開催し、166名が受講しました。フランチャイズ従業員や子会社ティアサービスに対しても研修を行っており、ティアグループ全体でグリーフサポートの理解を深めています。研修後のアンケート回答を見ると、「ご遺族との向き合い方が変わった、もっと早く受けたかった」という内容が多く見られ、従業員のご遺族への接し方に良い影響を与えています。
今後もグリーフサポートに関する教育体制の強化を図り、継続的に研修を実施していきます。
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遺体安置施設の拡充
人間関係の希薄化が社会問題ともなっている現代日本において身元の判明に時間を要する故人様は増加傾向にあります。また、都市圏を中心に火葬場の待機時間が長期化している実態もあります。当社は、より多くの故人様を安置することが地域社会への貢献にもつながると考え、遺体安置施設を拡充してきました。
直営会館では、関東・東海・関西エリアでそれぞれに安置施設を保有しています。東海エリアは2022年12月に従来の約1.9倍の受け入れができるよう施設を拡充したことで、受け入れ機会の増加につながりました。安置施設では自治体の要請により、身元不明の故人様を受け入れているケースもあります。故人様の尊厳を保ちながら速やかに弔われるよう、自治体に対して定期的にお預かり状況を報告し、身元判明に向けて連携しています。
今後も、より多くの安置要望に応えるため、各施設の安置状況を社内共有し、効率的な受け入れを進めていきます。
エンバーミング
エンバーミングとは、ご遺体の長期的な保存を目的とした技術です。ご遺体を清め、安らかにお送りするという精神的な意味合いを含む湯灌に対して、エンバーミングでは全身の防腐と消毒・殺菌を行う科学的・外科的な処置を行います。これにより腐敗の進行を止めたり、臭いの発生を抑えたりすることができます。また、ドライアイスを使用することなく、長期間の安置や遠隔地への搬送が可能となります。
ご遺体の状態が悪いと最期のお別れに悔いが残り、葬儀に対するご遺族の満足度が下がります。当社ではエンバーミング技術を用いて生前の故人様に近づけることで、ご遺族にきちんとお別れをする場を提供することができると考えており、東海・関西エリアでのエンバーミングに対応しています。2024年9月期には1,760件を施術しました。
今後はエンバーミング技術の認知拡大に取り組むとともに、より多くのニーズに対応するためにエンバーミング拠点の増設、施術者の育成を進めていきます。
当社の高度な専門サービス エンバーミングについてはコチラ
エンバーミング実績
ライフエンディングサポート
当社では、より後悔の少ない葬儀を行っていただくために、生前に葬儀のことを考えることがタブー視されていた時代から、「生前見積もり」を打ち出し、葬儀やその後についての安心を提供してきました。「終活」に対する認知・関心度が高まる中、当社の姿勢が社会に広く受け入れられるようになったと考えています。
また当社は、より良い人生の終わり(ライフエンディング)を創出するための取り組みとして、創業当時より葬儀業界に先がけ、当社独自の会員制度「ティアの会」を立ち上げました。会員様はシニア層が多く、葬儀のご対応のみならず、充実したシニアライフのサポートを行うことで、会員様とティアのより深い関係構築につながると考えています。
この考えのもと、葬儀やその後のサービス以外でも「ティアの会」会員様への人生全般におけるサービスをさらに充実させるべく、「ベンリー ティアサービス黒川店」を展開しています。本店は、株式会社ベンリーコーポレーションが展開している、地域の困りごとを解決するベンリーにフランチャイズ加盟をする形を取っています。今後もサービスの充実を通じ、日常生活で生まれる多種多様な生活上のお困りごとを支援する体制を整えていきます。
2024年12月、葬儀の場面だけでなく、生前からもお客様の心の支えでありたいという想いから”TEAR Family”という高齢者等終身サポート事業を立ち上げました。現在の日本では、高齢化の進展や核家族化に伴い、高齢者の単独世帯が増加しています。高齢期には、医療機関への入退院や施設への入退所などの重大なライフイベントに直面することが多い中、身寄りのない方や、身近に頼れる方がいない方は、様々な暮らしの不安や問題を抱えていらっしゃいます。当社ではその不安にこたえるべく、行政、病院、介護、福祉施設、弁護士などと連携しながら、契約時からお亡くなりになった後まで、家族に代わり生涯をフルサポートいたします。
また身内の方がお亡くなりになった際に発生するのが相続です。日本では、多くの相続された空き家が維持や管理の難しさから放置されています。放置された空き家は老朽化し、修繕コストや税負担のリスクが増えるばかりです。そこで当社は空き家問題の解決、未活用不動産の収益化、さらには社会環境の改善を実現し、より豊かな社会を創造するために「ティアの空き家活用サポート」に取り組んでいます。空き家は「まだ使用できる資源として活用していかなくてはならない」という想いのもと、オーナー様の大切な空き家を借り上げ、オーナー様の代わりに当社が運用代行いたします。
葬儀社としての経験と信頼を基に、トータル・ライフ・デザイン企業としてこれからも皆様の人生のあらゆる瞬間に寄り添い続けます。
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樹木葬
核家族化や少子化、ライフスタイルの変化によってお墓を受け継ぎ、守っていくことが難しくなっています。当社は「葬儀だけでなく死後についてもきちんと対応する」という立場から、2023年2月に名古屋市中川区において継承者の有無に関わらず、永代にわたり供養と管理が受けられる樹木葬の販売を始めました(完売済)。さらにより多くのニーズにお応えするために、名古屋市千種区、清須市においても販売を行っています。
樹木葬には永代供養できる点に加え、墓石よりも安く購入できるという経済的なメリットもあります。
今後もさまざまなエリアでティアの樹木葬を広げ、お客様のニーズに応えていきたいと考えています。