名古屋市の防災訓練に参加しました
2024年11月18日に名古屋市との間で締結した「災害時における棺等葬祭用品の供給及び霊柩自動車輸送の協力に関する協定」に基づき、名古屋市熱田区主催の防災訓練に参加しました。熱田区は大規模災害発生時に名古屋市体育館にて遺体安置所を遅滞なく開設できるように、遺体安置所の設営及び実際の運用を想定した訓練を毎年行っています。ティアでは、地域社会に貢献できることの1つとして、各自治体と地域防災協定を結んでおり、今回訓練を行った「災害時における棺等葬祭用品の供給及び霊柩自動車輸送の協力に関する協定」はそのうちの1つです。ティアはこの協定を締結した2019年から毎年参加させていただいており、今年で6回目の参加となりました。
近く発生するとも言われている南海トラフ地震。被害想定によれば、静岡県から宮崎県にかけて地震が発生し、揺れが強い地域では震度7となる可能性があり、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に10メートルを超える津波が発生することが予想されています。今年の8月には、大規模地震の発生する可能性が普段と比べて高まっているとして、気象庁から「巨大地震注意」の臨時情報が発表されました。この発表により、人々の地震への警戒が高まり、各地のスーパーでは水の在庫がなくなり、防災グッズを買い求める人が増えました。この発表により、日頃から地震への備えを確認することが大切だと再認識された方も多かったのではないでしょうか。名古屋市でも、地震に備えて今回のような訓練を行っています。
訓練は「名古屋市を含む南海トラフの広い範囲で大規模な地震が発生し、熱田区においても震度6強の揺れを記録するとともに津波が到達したため、熱田区全域に多数の死者・行方不明者が発生した。このような状況を踏まえ、遺体安置所を名古屋市体育館に開設した。」という想定で行われました。3体のご遺体が発見され、この安置所に搬送されたという状況のもと、ご遺族が探しに来られた場合や身元不明の場合など、様々なケースにおいてどのように対応していくか手順を追って確認し、ロールプレイングを実施しました。訓練に参加されたのは、熱田警察署、消防署、区役所、熱田区保健センター、熱田医師会、熱田区歯科医師会、またティアと同じように協定を結んでいる各企業様です。
今回の訓練でティアは、安置されているご遺体の搬送を行いました。日頃の業務において霊柩車などのドライバーを務めるスタッフが訓練に参加し、手順や動線などを確認しました。今回の訓練を通して、防災訓練を実施することの大切さに気づかされました。災害大国とも言われている日本だからこそ、日頃からの対策と備えが災害時の対応力を高める鍵となります。阪神淡路大震災を経験された警察の方が「実際の現場では、訓練をしたことしかできない。」とおっしゃっていました。混乱した状況の中、訓練したことだけでも完璧に実施することは容易ではないと思います。そのため、実際の現場でも冷静に対応するために、それぞれの関係機関が役割を理解し、訓練を行うことがなによりも重要だと感じました。万が一の際に少しでも地域の方々のお役に立てるよう、今後もティアは防災訓練に参加させていただき、各自治体と連携しながら対策に努めてまいります。
当たり前の日常が変わってしまうような自然災害が起こらないことを祈ります。