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天理教の葬儀の流れやマナーについて
「葬儀・葬式のマナー・基礎知識」
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天理教の葬儀の流れやマナーを解説
服装や香典、式次第をおさらいしましょう
天理教の葬儀は神式葬儀の流れやマナーを組んでいるだけでなく、地域性や所属教会による違いもあるため、喪主側も参列者側も混乱してしまうことが考えられます。いざという時に慌てないよう、一般的な流れを押さえておきましょう。このページでは一般的な天理教の葬儀について、おおまかな流れやマナーなどをご紹介します。
目次
天理教の葬儀の特徴
- 亡くなることは神に身体を返すという考え
- 亡くなることは「出直し」を意味する
- 神道と似ているが主な相談先は天理教教会
- 儀式を中心に執り行われる
天理教の葬儀形態の特徴をまとめると、上記のとおりです。
天理教の死生観として特徴的なのが、亡くなることは神様に身体を返すという考え方を持っていることです。天理教ならではの死生観に基づいた天理教の葬儀では、葬儀内での儀式にも独特の死生観が反映されており、故人の身体を神様へ返すために執り行われる儀式があります。
天理教は神式葬儀と似ている部分があるものの、葬儀について相談する際は葬儀社だけでなく天理教の教会にも相談したほうが良いでしょう。天理教の葬儀費用相場は一般的な仏式葬儀と変わらないものの、規模や飲食物・会場などによって変動することが考えられます。
そもそも天理教とは?
天理教の概要 | |
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教祖 | 中山みき |
発祥 | 奈良県天理市 |
創始 | 1838年 |
天理教は現在、奈良県天理市に本部神殿がある、江戸時代末期に誕生した宗教のひとつです。
天理教は神様が人間に身体を貸しているという考えの下、人々の幸せを願い「誰かと助け合って生きていく」という社会貢献活動を元にした「陽気ぐらし」の世界創りを目指しています。
天理教の葬儀の流れ
みたまうつしの儀 |
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葬場儀~出棺 |
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霊前祭 |
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地域慣習の違いにより、葬儀の流れが一部異なる場合がございます。
天理教の基本的な式次第を紹介します神道から派生した天理教の葬儀は、神式に似ている面がいくつか見られます。
式次第をご紹介しますが、そもそも天理教では、あまり厳格に儀礼の形式を求めません。ある程度は個々人に任せる姿勢をとっています。そのため天理教の葬儀は地域や所属教会だけでなく、喪主によっても変わります。あくまで一例として参考にしてみてください。
みたまうつしの儀(通夜)
- 葬儀祓詞
- 「うつし」の詞
- 献饌
- 斎主玉串奉献
- 「しずめ」の詞
- 喪主他玉串奉献
地域慣習の違いにより、葬儀の流れが一部異なる場合がございます。
天理教の通夜は、「遷霊祭」や「鎮霊祭」と呼ばれています。仏教における焼香の代わりとして、榊を祭壇に奉げる「玉串奉献の儀」は、天理教にもあります。しかし、作法は神式葬儀と異なり、天理教独特の「二礼四拍手一拝四拍手一礼」が一般的です。神式葬儀では拍手時などで音を出してはいけないとされていますが、天理教の場合は拍手時に音を出しても構いません。
特に天理教の通夜では、故人の身体を神様へ帰す天理教の考えに基づき、御霊代に魂を遷す「みたまうつしの儀」と呼ばれる儀式が最も重要とされています。
神式にも存在する儀式で、魂が夜に動くという考えに基づいて夜に行われることが多いようです。昼の通夜の場合は、電気を消し、夜を再現するのが一般的です。
葬場儀~出棺
- 献饌
- しのびの詞
- 玉串奉献
- 葬場詞
- 玉串奉献
- 出棺
地域慣習の違いにより、葬儀の流れが一部異なる場合がございます。
天理教の告別式の流れを表にまとめました仏式の告別式に相当する「発葬祭」の儀式では、通夜と同じく「献饌」「撤饌」「玉串奉献」が執り行われるのが一般的です。
天理教の葬儀後について
- 霊前祭の種類
- 十日祭(仏式葬儀における初七日法要に相当)
- 二十日祭
- 三十日祭
- 四十日祭
- 合祀祭
- 一年祭
- 五年祭
- 十年祭
地域慣習の違いにより、葬儀の流れが一部異なる場合がございます。
法事や法要
天理教においては「旬日祭」と呼ばれ、逝去当日が出直しの日1日目にあたります。逝去当時も含めた10日ごとに、以下のように旬日祭が執り行われるのが一般的です。
忌明けに該当する五十日祭は、仏教の四十九日に相当します。天理教で葬儀を挙げた場合、五十日祭は盛大に執り行われるのが通例です。その後は所属する教会ごとに異なるため、都度確認するのが適切だといえます。
十日祭
日祭は、仏式葬儀における初七日法要にあたる儀式です。
十日祭は葬儀当日に併せて十日祭を執り行う場合があるため、所属教会と相談して決めるのをおすすめします。
天理教の葬儀のマナー
天理教の葬儀では、一般的な仏式葬儀のマナーに加え、天理教独自の作法も意識しなければなりません。天理教は地域や所属教会によっても作法が異なることが想定できるため、一般的な葬儀マナーや天理教独自のマナーを押さえたうえで、注意を払いましょう。
この項目では、一般的な葬儀マナーと天理教の葬儀の一般マナーをご紹介します。実際に天理教の葬儀に関わる場合は一度目を通しておくと安心でしょう。
服装のマナー
天理教の葬儀の服装は、一般葬に準じた喪服で参列して差し支えありません。男性は靴下やネクタイも黒に揃え、女性は黒タイツなどで肌の露出に気を配りましょう。ただし、天理教は仏教から派生した宗教ではないため、仏具の数珠は持参する必要がありません。
挨拶のマナー
天理教では「お悔やみ」という概念がないため、仏式葬儀で使われる「お悔やみ」にまつわる挨拶や仏教用語は控えましょう。
天理教の葬儀で挨拶をする際は、以下のように「お悔やみ」などの仏教用語を使わない形で遺族に声をかけます。
挨拶の例
「哀悼の意を表します」
「安らかなお眠りをお祈り申し上げます」
玉串奉献のマナー
玉串奉献(玉串奉奠)は仏式葬儀における焼香と似たもので、天理教の葬儀では神式葬儀と同じように玉串奉献(玉串奉奠)の作法があることを覚えておくと便利です。
- 玉串を受け取り左手側に葉先が来るよう両手で持ちます。
- 祭壇の前で軽く一礼をし、玉串を持つ手を入れ替え、時計回りに回転させます。
- 根元が祭壇の方に向くように静かに起き、ニ礼四拍手一拝四拍手一礼、斎員、遺族親族に軽く一礼
列拝
- 祭壇の前で二礼
- ひかえめな拍手を四回
- 一拝
- ひかえめな拍手を四回
- 一礼
- 斎員、遺族親族に軽く一礼
地域慣習の違いにより、葬儀の流れが一部異なる場合がございます。
天理教の葬儀における列拝は、神式葬儀とやや異なります。拍手をする際は、神式葬儀と異なり音を立てても差し支えありませんが、控え目な音が望ましいでしょう。
天理教の葬儀の作法も、地域性が強いため、事前に確認しておくことをおすすめします。
香典
天理教の葬儀では香典は「玉串料」と呼ばれますが、包む金額は仏式葬儀と同じ考え方で問題ありません。ただし、香典袋を選ぶ基準や表書きの書き方は神式に近いため、間違えないように気をつけたいところです。
玉串料の表書きは神式と同じく、「玉串料」や「御榊料」・「御霊前」とし、蓮や百合のあしらわれた香典袋は避けましょう。
水引は、白黒または黄白のあしらわれたものが最適です。玉串料として包む金額や香典袋に迷った際は、他の参列者や周りの人・葬儀社に相談して準備を進めると安心です。
天理教の葬儀をお考えの方は、ぜひティアへご相談ください
天理教の葬儀は、神様に身体をお返しするという概念から、仏式葬儀では見られないような儀式が存在します。
また、天理教自体は葬儀の形式に厳格ではありません。そのため同じ天理教でも地域性や所属教会によって作法やマナー・葬儀の流れが異なります。葬儀社はもちろん所属教会との相談が重要と言えます。
天理教の葬儀は神式がベースとなりながらも、一般的な仏式葬儀と同じ考え方で進める場合もあるため、間違えたり混乱したりすることが懸念されます。
天理教の葬儀を依頼する際は、所属教会はもちろん天理教の葬儀経験がある葬儀社に依頼するのが最適です。天理教の葬儀に不安がある方はお気軽にティアへご相談ください。専門スタッフが親身にサポートします。
監修:ティアアカデミー
セレモニーディレクターを育成する組織として、入社する社員の教育や入社後の研修を実施。葬祭ディレクター技能審査(厚生労働省認定) 1級葬祭ディレクターの資格を持つ講師も在籍。独自の資格制度である「ティア検定」を創設し、毎年数百名の葬祭ディレクターの審査を実施している。